JeffreyFrancesco.org 公開日 タグ Tag Permalink 現在地 Facebook page Twitter RSS feed

前回の続き。まとめとしては「商店街を活性化するために必要なのは、まずは中の人のやる気。話はそれからだ」といったところで終わったと思います。

で、その上で何が必要なのか?を考えてみました。ていうか前回の最後の方でその考えの大元となるような文章は書いてるんですけどね…その部分を引用。

そんな中であえて我々が手助けする必要はどこにもないんじゃないかな、と。消費者は商店街とか大型店とか、あるいはオンラインショップとかに関わらず、一店舗一店舗をシビアに見てどこで買うかを判断すればよいと思うんですよ。まあ地元で本当に頑張ってると思えるお店に対しては、少しでも力になれないものか?とは考えなくもないですが、単に「地元だから」という理由で買い物する必要は全くないと思う訳です。

さて、私も一応数カ月前までは、大型店と呼ばれる某ショッピングセンターに15年ほどおりましたので、その中で学んできた経験を元に話をしてみますが。

よく商店街のお客さんを奪った悪者のように扱われるショッピングセンターですけど、その中の人ってのは常々お客さんの意見に耳を傾け、数字とにらめっこしつつ、満足してもらえるように、売り上げを上げようと努力しておる訳です。店規模が大きいだけに注目もそれだけあるという事を意識してますし(意識過剰かも知れません)先に述べたように、ともすれば悪者のように思われる対象である事を意識しているからこそ、お客さんの信頼を勝ち取らねばいけない訳ですし。

要は、ショッピングセンターの中の人は決して放っておいても売れるなんて思ってなくて、お客さんにご来店してもらえるよう毎日努力してる訳です(全員が全員とは言いません…中にはとりあえず働きに来るだけの人もいます。涙 でも、そういう人のやる気を引き出して、目標達成のために一緒に頑張ってもらうってのも管理者レベルになると重要。そして、そういう人を巻き込めた時の売れ方って半端ない)そして努力した分結果が出る、そういうシステムです。

その努力の中身なのですが…例えばそれは売り場展開であったり、値段であったり、商品の内容であったり、広告であったり、集客イベントであったり、はたまた接客であったり、まあ色々ですが(笑) でも全てにおいて基本的な視点というのはただ一点。

「お客さんにとってどうなのか?」です。

たとえ考えてあらゆる手を打ったとしても、そこに「これでお客さんに満足していただけるのか?」という視点が欠けたものは、経験上大抵成功してません。もちろん、その視点を忘れずに精いっぱい努力しても、売れない時は売れないものですが。涙 それこそ景気であったり、天候であったりで客足が伸びないという外的要因は確かに発生するものです(だからといってその外的要因のせいばかりにするというのもダメですけどね。自分の計画にもダメなところがなかったか、必ず見直さないといけない)

なんかこの辺りに、本当の意味での「商店街の活性化」に繋がるヒントがあるように思えてならん訳です。

「イベントをして人を集めよう」「目玉になるような店を入れて(以下略」「この商店街ならではの特徴をアピール(以下略」などはよく言われますが、それって一つ一つの店舗が現在よく来店されるお客さんを大切にする努力をしてから、その先の話だと思うのです。これは現状店舗の方々が全くそういう努力してないという事を言ってる訳ではありませんのでご理解下さい…けど、結局人が集まってないのはそういう事なのではないかなあ?とも少しは思ってますが。

例えば私は基本歩くのが好きなので、商店街をぶらぶら目的なく歩くのはよくやるんですが、商店街を歩きながら店の様子を窺ってるとたまに店員さんと目が合うとかあります…でもそういう時に例えば「いらっしゃいませ」とか全くないんですよね。某ショッピングセンターでは常々言われてた事なので(笑)これは気になります。酷い時だと「何やコイツ」みたいな目で睨み返される時もあったり。まあオレは何か買うような奴ではないと認定されてるのかも知れませんが。汗 ただそういう反応されて「よし、この店でなんか買ってみるか」と思う人がいますかね?

今日は店のお客さんでなくても、明日は店のお客さんかもしれないんです。せめて「今日は都合で通り過ぎちゃうけど、次来た時はここで買おうかな?」と思わせてくれるような対応を、ちょっと考えてやってみるだけで、来ていただけるお客さんが少しでも増えるのではないかなあと思う訳ですよ。

まずは足元から固めよ、地盤固めとよく言いますが、商店街の方に欠けてるのはこの視点ではないかな?と。まずは毎日来てくれてるお客さんを大切にする、次に毎日来ないけど歩いてこられる範囲にいるお客さんが、少しでも来ていただけるように考える・努力する。その辺りから少しずつ地盤を作っていかないと、大きな事をやっても一過性で終わってしまうと思うのですが。

いきなり効果の出る特効薬的なアイデアなんて多分どこにもないのですし、一つ一つの店舗が一つづつ、お客さんの不満を解消していくことから、まずは手を付けるべきなのだと思います。

そのためにはまず地元の人々の声を集めて耳を傾ける、その方法を少し考えてみるべきでは?と。地元の商店街の不満を一番分かってるのは地元のお客さんであって、どこかの大学の先生やまちづくりの達人のような方々ではないのですから。(了)